あらすじ

姫川珠莉、16歳。彼女は6歳のときにとある公園に気を失ったまま倒れていた。
そして、何故かそれ以前の記憶が無い。どこでどう育ったのかも、自分の名前も、そして親の顔も―…
触れた人の心が聞こえたり、右眼には奇妙な紋章が刻まれていたりと、
周囲から、そして養母からさえも気味悪がられ、今日も一生懸命作り笑いを浮かべる。

そんなある日、見覚えの無い少女から問われる。
「まさか人間界にいるとは思わなかったよ〜!…ねぇ、どうやって魔界から逃げて来たの?」と。
そして全く身に覚えがないにも関わらず、少女から命を狙われるはめに。
あぁ、私の人生って一体…。そう思った次の瞬間、1人の男が目の前に立ちはだかっていた。

彼の顔を見上げるとともに、どことなく暖かくて懐かしい感覚に落ちた彼女だが、
彼と何処で会ったのかも、一体この人が誰かさえも全く分からない。

「こいつはかなりの能力者だ、ひとまず魔界に逃げるぞ!」
彼の言葉をきっかけに、こうして魔界へと足を踏み入れた彼女を待っていたのは、現実という名の不条理な世界だった。


作中の言葉

人間界と魔界

人間界とは、我々人間が住む世界のこと。
そして魔界とは、いわゆる超能力を操る能力者たちが住む世界のことである。

能力者

能力者の中でも、魔界規定能力判定に基づいたレベルがある。
能力の高いレベルから順に、
最高能力者→高能力者→中能力者→小能力者→能力者となる。

最高能力者は未だかつて、大昔に1名いただけでその能力の高さは計り知れない。
高能力者にいたっても、魔界に20名程度しか存在しない。

特殊部隊アンデッド

魔界最大にして最強特殊部隊のこと。ゼロ・ケイス・シャルルが属している。
普段は街中での警備なども行い、魔界が平和を保つためには必要不可欠な組織。

アンデッドに属す戦闘隊員はみな極めて能力が高く、
能力者の誰もが憧れる職業である反面、入隊試験のレベルの高さは魔界トップクラス。
中能力者以上の能力者でも、試験に不合格するのはざらである。

ギャンレル率いる組織

表向きは、医学品等を扱う大手医療会社。
しかし裏では、日々違法的な開発及び研究を行なっている。
レイル・ライト共にこの組織に属し、裏の研究に手を貸している。

珠莉の右眼のこと。水色に輝き、奇妙な紋章が刻まれている。
その眼には、己の能力をを極限にまで高め、
能力者の最高位、そして魔界最強とされる最高能力者となれる力が宿っている。


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